悲しい出来事

 静岡県の富士川ボルダーで、また事件が起こりました。
 去年、チッピング事件が発生したばかりで、またこんな事が起きるなんて、本当に悲しいです。

 詳しい内容は「D-sukeもの申す」をご覧頂きたいと思いますが、今度は岩が赤いスプレーで落書きされました。しかも、クライマーに対するメッセージでしょうか、「クルナ」と書かれています。
 私達クライマーは、この事件をどの様に受け止めれば良いのでしょうか? 確かにクライマーはチョークで岩を汚します。場合に因ってはボルトも打ちますし、昔はルート名をペンキで書いたりした事もあります。
 しかし、過去の行いを省みて、落書きや不要なボルティング等は消したり、撤去して行こうと努力しています。チョークも最小限に留め、登攀後は掃除する様に啓発もしています。JFA等を通じて地元と話し合う用意もしています。勿論、岩と関わりを持つ以上、100%の自然状態を保つ事は出来ませんが、その方向性は間違ってないと思います。

 私は今回の落書きは、上記の観点から、何の方向性も見出せないし、寧ろ状態を悪くしている様に思います。意図は不明ですが、岩を利用したいクライマーにとっても、そのまま自然の状態にしておきたい人達にとっても、不快な事件である事は間違いありません。一体誰が得するのでしょうか?

 ただ、クライマーの利用方法が万全であったとは言い難い事も事実です。他のエリアでも同じですが、クライマーの増加によりオーバーユースとなり、不心得なクライマーがゴミを投棄したり、チョーク跡を掃除せずに帰ったりしている事は、我々も深く反省しなければならないと思います。
 同様の事件は、これからも何処のエリアでも起こり得る事です。未然に防ぐ為には何をしなければならないのか、良く考えて行動しなければなりません。現在クライミング界で、ルールやマナーとして言われている事を守る事は当然の事として、もっと深い、新しいアプローチを模索する必要があるのでは無いかと思います。
by kakera365 | 2008-05-25 12:19 | クライミング | Comments(0)
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