大堂海岸-二日目

 この日は前日と打って変わって青空の広がる好天。
 いよいよ、今回の目標である最果てのエリアの「SECRET AGENT MAN(5.11a)」と御対面です。
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 空は快晴。最高のクライミング日和です。

 前日のメンバーに、高知の若武者バッタ先生を加えて、総勢7名でのクライミング。
 まずは問題のアプローチである70mの懸垂下降。ロープを2本フィックスし、途中で付け替えて更にラッペルするのだが、岸壁上の草付から空中へ身を乗り出す時の恐怖と感動は、とても言葉では言い表せない。空と海の青が一体化して、平衡感覚を失いそう。
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 懸垂下降中のひらやまさんとD-sukeさん。これでも下半分です。

 海面まで降りると、目の前には憧れの「SECRET AGENT MAN」がドカーン!とおわします。日本離れした長く美しいコーナークラック。白い岩肌が眩しいです。
 まずは、えのきどさんがサクッとレッドポイント。降りて来ての一言が「ムーヴは5.10bです」。おいおい・・・
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 流石にスコーミッシュ帰りは違います。

 続いて、ロン君も余裕のオンサイト。
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 本当に素晴らしいラインです。
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 ロン君、かっこいい!

 バッタ先生はフィンガークラックのパートで痛恨のフォールを喫したが、その後は根性で抜ける。流石ですね。
 私も意を決して取り付いたものの、下部のオフウィズスで思いっ切り嵌まる。フィストジャムが微妙に効かず、アームバーとプッシングで頑張るが、左手がパンプして来る。エルボーロックで何とか凌ぐが、フットも上手く捉えられず敗退。
 ひらやまさんも頑張ってトライするも、私の同じ場所で嵌まって敗退。

 最後に、D-sukeさんがトライ。
 写真撮影をしていると、頭上から何かが落下して来る。
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 海に浮かぶ室井先生の靴(笑)。

 D-sukeさんは、オフウィズスの第一核心は抜けたものの、バッタ先生が嵌まったフィンガークラックの第二核心で嵌まる。
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 何だかビッグウォール見たいです。

 結局、時間切れになって撤収開始。しかし、これからが本当の試練でした。
 ひらやまさんと私は、ユマーリング初体験。まずは、ひらやまさんから登り始めるが、全くと言って良い程進まない。ロン君がフォローで追従し、続いて私も登り始めるが、これまた全く進まない。下半分を登り終える頃には、辺りが薄暗くなってしまう。続けて上半分の登高に入るが、腕がパンパンに張って、全然登れない。荷物も重いし、身体はダルいしで泣きを入れるが、下からD-sukeさんの厳しい叱責が。。。「登らないと帰れないぞ~!!!」。確かに仰る通りです(T_T)。最後は必死のパッチで、何とか登り切ったけど、もうヘロヘロ。
 この日は、目標の課題は半分も登れず、ユマーリングが出来なくてみんなに迷惑を掛けて、今までのクライミング人生の中で最悪に凹んだ日でした。

 お風呂に行って宿に戻ると既に21時。ひらやまさんが買い出ししてくれた豪華な晩御飯を摘んで、みんなで乾杯しました。
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 新鮮な魚や唐揚げ等に舌鼓。

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 大量の御飯に御満悦のロン君。

 この日は、私の43歳の誕生日でもあり、みんなが祝ってくれたのですが、身体はボロボロだし、心はどんよりで、何とも複雑な気分でした。
by kakera365 | 2009-12-30 09:24 | クライミング | Comments(0)
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