SLに思う

 今回SLに乗ってみて、改めてその素晴らしさに感動しました。
 日本は古い物を捨てて、新しい物をドンドン取り入れて発展して来ました。それはそれで素晴らしい事と思いますが、やはり古き良き物も大事にして行かないければいけないと思います。古い物を「過去の遺物」と切り捨ててしまうのは簡単ですが、一度失われてしまえば、二度と取り戻す事の出来ない物も沢山あります。
 SL等はその典型では無いでしょうか? 運転技術にしても、整備技術にしても、まだSL時代の運転手や整備士が居るからこそ走らせる事が出来る訳で、もしこの技術が伝承出来なければ、未来永劫日本でSLに乗る事は出来ないでしょう。どうしても乗りたければ、イギリスにでも行くしかありません。
 効率と言う側面から見れば、丸っきりナンセンスだと思いますが、何も世の中「効率」が全てではないでしょう。少なくとも、沢山の親子が全国各地から、態々山口県まで乗りに来る事が、その意義を証明しています。
 そう言う面では、ヨーロッパは歴史や文化を本当に大切にしていると思います。新しい物を取り入れつつも、古い街並みや不便な鉄道網、古臭い食品(ワインやチーズ等)製造法等を保存しながらも、上手に利用しています。
 この様なシステムが成り立つ為には、重要な要素が一つあります。それは、消費者の心持ちです。不便な物、非効率な物を甘んじて享受する大らかな心。そして、それらに対する理解と共感。この心がなければ、幾ら供給側が本物を提供しても、システムは成り立ちません。そう言う意味では、日本人はもっと勉強し、心を広く持つ必要があるでしょう。

 私は「ノスタルジー」と言う言葉が好きです。出来る事なら昭和30~40年代にタイムスリップしたい。田圃の溜め池で友達とザリガニ釣りをしたあの頃に戻りたいのです。ただ漫然と流されて都会に居を構えた事を、子供達には本当に申し訳無く思います。
by kakera365 | 2008-09-08 23:08 | Soliloquy | Comments(0)
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