クライミングはやっぱり冒険だ

 カメット南東壁初登攀でピオレドールを受賞した女性登山家、谷口けいさんが亡くなられた。同行者である佐々木大輔さん達による懸命の捜索も虚しく、黒岳頂上から700m下の雪の中から発見され還らぬ人となった。心から御冥福をお祈りします。

 ここ最近、クライミング界は色々と話題続出だ。
 ボルダーのチッピングやチョークの問題、フクベでのワイヤーブラシ使用等は置いとくとして、豊田での毎週の救急車出動、湯河原幕岩での死亡事故、スバリ岳での雪庇崩落?、そして大雪山での谷口さんの滑落と事故続発である。
 事故を起こすなと言いたいのでは無い。クライミングはそもそも、身長より高い所に登る時点で危険であり、事故は必ず起こるものである。落ちたら最低でも捻挫、骨折、そして最悪の場合は死亡する。だからこそ安全確保の為に、ロープを結んだりクラッシュパッドを使ったりするのだが、これらの用具は正しく使ってこそ安全が保たれる。不完全な知識で扱うと事故は起きるのは当然の事だが、キチンと技術を習得した人でも、ふとした気の緩みや勘違い、そして運悪く自然現象に巻き込まれたりして事故を起こしてしまう。
 そう考えると、クライミングはやはり冒険であり、絶対的な安全は有り得ないのだと分かる。現在は全国各地にジムが出来て愛好者も増え、オリンピック競技の候補にもなっているが、スポーツには成り得ないのでは無いかと思う事もある。他のスポーツで死亡事故が想定される競技など、殆んど皆無だから。

 スポートクライミングであっても、リード壁の上部から落ちたら簡単に死んでしまう。登攀者自身は勿論の事、指導者や監督も競技者のハーネスやロープの結び忘れ等が無いか、念入りに確認して欲しい。そして、岩場へ出掛ける人は、絶対の安全など無いのだと言う事をシッカリと心に留め、必要な技術を確実に習得し、自身の登攀技術とメンタルをコントロールして登って頂きたい。


 クライミングは常に危険と背中合わせの冒険だ。
 でも、だからこそ挑む価値がある。
by kakera365 | 2015-12-22 22:24 | クライミング | Comments(0)
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